結婚をしたい同性のカップルは世界中はもちろんのこと、日本の中にも沢山います。
しかし日本のLGBTQ+に対する理解や社会的地位は他の海外諸国に比べて遅れをとっています。
今回は2023年2月時点での日本における同性婚の現状について解説し、その課題についても考えてみたいと思います。
日本の同性婚の現状
結論からお伝えしますと、2023年時点で日本では同性婚は認められていません。
あらゆる人達が法制度改定に向けて行動を起こしていますが未だに日本では同性婚をすることができないのが現状です。
2023年2月、岸田首相の秘書官の問題発言を契機に同性婚に関する議論が国会でもなされていますが、岸田首相は同性婚に関しては「制度を改正すると家族観や価値観、社会が変わってしまう課題」といった発言をしており、まだ法制化の実現には課題が残るような現状となっております。
パートナーシップ制度と同性婚との違い
パートナーシップ制度とは、地方自治体が同性のパートナー同士を婚姻に相当する関係として認める制度です。
2015年に渋谷区と世田谷区が施行したことが契機になり、2023年現在は250以上の自治体が制度を導入しています。
公共機関が正面から同性同士の権利を認めたことはとても大きな事ですが、
パートナーシップ制度は法律上の正式な婚姻関係ではありません。
つまり、法的には「家族」になれないのです。
戸籍上は他人なので、財産分与、税制優遇なども認められません。
また、遺言を残さない限りパートナーが亡くなっても相続人になれません。
パートナーに子どもがいても、 戸籍上は親として認められません。
同性婚が法制化されて、正式な婚姻関係を結ぶことができればこういった課題は解決されます。
パートナーシップ制度と同性婚には大きな違いがあるのです。
海外の同性婚の現状
日本の現状は理解できたかと思いますが、海外での同性婚の状況はどうなっているのでしょうか。
世界で初めて同性婚が認められたのは、2001年のオランダです。
それを皮切りに多数の国で法制化が進み、アメリカでは2015年に全ての州で同性婚が可能となっております。
2023年現在では同性婚が認められているのは31ヵ国。
まだ多いとは言えませんが、確実にその数は増加しています。
特に先進国では同性婚を法制化しているのが一般的で、
G7の中で同性婚を認めていないのは日本だけです。
いかに日本が世界に比べて遅れをとっているかが分かるかと思います。
現状を変えていくための課題
そういった現状を変えていくためには、どういった行動を起こせば良いのでしょうか。
法制度の改定をするためには、膨大な時間と努力が必要になることは当然ですし、何より選挙へ行き、LGBTQ+に理解のある政党や政治家に投票をすることが大切でしょう。
その上で個人個人でできる努力としては、イベントに参加する、デモやパレードに参加する等の選択肢も考えられます。
そして最も大切なことはLGBTQ+の理解を深め、そしてその知識を広め、あらゆる人達と議論をしていくことが大切だと考えます。
日本が海外諸国に比べて遅れをとっている理由として、議論をしないこと、問題や課題の可視化を極端に嫌うことがあげられます。
あらゆる人達が生きやすい世の中にするために、積極的に知識を入れて、周りの人達と共有をしましょう。
まとめ
LGBTQ+の社会的地位の向上、同性婚の法制化は当事者だけでなく、日本国民全員の課題です。
当事者意識をもって、一人一人が地道な努力を積み重ねれば必ず法制化できるようになると信じます。
今後もこちらのサイトではLGBTQ+に関するあらゆる情報を発信していきますので、ぜひともチェックしてください。