これまで隠してきた秘密を誰かに打ち明けるカミングアウト。
誰かにセクシャルマイノリティであることを突然カミングアウトされたら、どのような対応を取ればよいのでしょうか。
今回は、カミングアウトについて、また打ち明けられた場合の対応について解説します。
カミングアウトとは
「カミングアウト」とは、秘密を誰かに打ち明けるという意味です。
特に、LGBTQ+といった性的指向や自分のあり方について、自分の意思で誰かに伝えることを指しています。
自分の家族、友人、社会に対してカミングアウトすることは、とても勇気のある行動です。
まだまだ偏見が残っている現在、リスクになるともいえるでしょう。
しかし、カミングアウトをしたいと思った人ができる環境作りがとても大切です。
クローゼットとは
カミングアウトの逆の表現として、自分の性的指向について周囲に打ち明けていない状態を「クローゼット」といいます。
洋服を収納するように、性的指向を隠している状態であるため、クローゼットと呼ばれています。
どちらにせよ、打ち明けるかどうかは本人が決めることであり、他人が勝手に周囲に伝えるべきではありません。
カミングアウトする理由
人は親しくなるにつれ、自分のことをさらに理解してほしい、より受け入れてほしいと思うようになります。
ところが、カミングアウトすることで、嫌われてしまう、関係が壊れてしまうという可能性もあります。
特にセクシャルマイノリティというテーマであれば、まだ偏見があるかもしれず、余計にカミングアウトしづらくなります。
お互いに深い関係になればなるほど、好きな人、好きなタイプ、さらには今後の人生について、相手のことをより知りたいと思います。
その上でまずは性的指向について、事前に共有しておきたいと思うのが本心でしょう。また、本当の自分の姿をカミングアウトできなければ、どこか後ろめたい気持ちになったり、孤独になったりすることもあります。
カミングアウトされたら
それでは、相手にLGBTQ+についてカミングアウトされたらどうしたらよいのでしょうか。
カミングアウトされるということは、相手はあなたのことをとても信頼しているということです。
また自分が嫌われるかもしれないリスクや様々な葛藤がある中で、勇気を持って正直にカミングアウトしていることを忘れないでください。
そのため、他人のセクシャルマイノリティに関する情報を第三者に勝手に言いふらすことは絶対にやめましょう。
相手に同意を得ることなく、勝手にLGBTQ+などの情報について他人に伝える行為は「アウティング」と呼ばれます。
当然あなた以外にも同じように伝えている可能性はあります。しかし、信頼しているあなただからこそ、カミングアウトしていたらどうでしょうか。
もし勝手に第三者に言いふらせば、本人の信頼を裏切ることになり、最悪の場合、本人の居場所がなくなることに繋がるかもしれません。
また、突然カミングアウトされると困惑することもあるでしょう。そこで、なぜカミングアウトするのか、その経緯や想いをまとめた「カミングアウトストーリー」というものがあります。
そこでは、LGBTQ+の方がどのような想いでカミングアウトしたのかについて文章や動画でまとめられています。それぞれ感じ方や考え方は異なるので大変参考になるでしょう。
まとめ
今回は、カミングアウトについて解説しました。
もしカミングアウトされたら、相手の信頼を裏切らないように、想いやりをもって対応してください。
少しでもストレスのない社会を実現するために、今後もセクシャルマイノリティや多様性についての理解を深めていきましょう。